農業ファラシー

農業における誤謬(ファラシー)を中心に。

危険な有機農法

 下水汚泥を肥料化したものは、肥料成分、特にリン酸の含有量にすぐれる。ところが、メッキ工場をはじめとする排水に重金属が含まれ、そこから取れた下水汚泥由来の肥料は、連用すると重金属の蓄積をもたらしうる。

 また、クロピラリドもそうだが、牛ふん堆肥などの家畜由来の場合、その飼料の栽培や飼育環境なども適切になされていなければ意味がない。そうでないなら、重金属被害等のリスクは上昇してしまう。

 

 それでも有機を志向するのは、自然や他者との対話のプロセスや試行錯誤など、やっていて楽しいからだと思う。その楽しさが消費者の安全・安心や科学的見地と矛盾しないことが肝要だ。